バルバドスの国旗
国名の正式名称
バルバドス
バルバドスを表す漢字一文字
誕生年
1966
国旗の色の意味
国旗の特徴
バルバドスの地図
国旗の色(色番号)
Contents
バルバドス国旗の意味や由来
バルバドス国旗の意味や由来、フリーイラスト、画像をまとめました。
バルバドス国旗の由来
バルバドスの国旗は、1966年の独立に際して公募によって採用されました。島の美術教師グラントリー・プレスコッドが作成したこの国旗は、濃い青がバルバドスを囲む大西洋とカリブ海、黄が輝く砂浜を持つ国土を表します。国旗の通称はThe Broken Trident(壊れた三叉槍)であり、中央には文字通りトライデントと呼ばれる槍の先が配されています。これはヨーロッパ社会で古くから海神(ギリシャ神話ではポセイドン、ローマ神話ではネプチューン)のシンボルとして崇められてきたものですが、バルバドス国旗の場合、敢えてこの槍の折れた先端部分だけを国旗に付加することで、ヨーロッパ人による植民地支配からの決別と解放を象徴します。
誕生した背景
西インド諸島(南アジアのインドとは無関係)の東端、この地には4世紀頃に南米大陸から移住した先住民(インディオ)たちが暮らしていましたが、16世紀になると大航海時代に入ったスペインに発見され、先住民は全て奴隷としてイスパニョーラ島(現在のハイチとドミニカ共和国)に連れ去られてしまいました。そのため一時は無人島となったものの、17世紀にイギリス人によってサトウキビのプランテーション農地として再び注目され、アフリカから黒人奴隷を導入して本国向けに大量の砂糖が生産されるようになります。黒人たちの置かれた環境は過酷で、募る不満を見たイギリス政府は19世紀に奴隷制を廃止し、懐柔を試みましたが、島民の大多数を占めるようになった黒人たちの暴動は収まりませんでした。1937年に現地人の結社の自由、次いで1939年に地元議会の設置が承認された後も、黒人の権利拡大運動は続き、1958年に他のカリブ海のイギリス領の島々と共同で西インド連邦と呼ばれる自治国を結成。その首相にはバルバドス人のグラントレー・アダムスが就任し、一時はそのまま独立するかと思われました。しかし連邦は域内屈指の人口を持つジャマイカとトリニダード・トバゴによる主導権争いで有名無実化し、4年後の1962年に瓦解。バルバドスは改めて単独でイギリスの自治領となり、1966年に議院内閣制に基づく英連邦王国(独立後もイギリス国王を自国の元首とする国)として正式な独立を達成しました。
国の特色・人種構成
特色:バルバドス島は最高峰のヒラビー山(340m)を抱える中央部を除いて大半が平坦で、人口は海岸沿い(特に西部)に集中しています。経済的には1970年代頃まで砂糖の生産に特化した典型的なモノカルチャー産業でしたが、特定の産業だけに頼る経済構造は国際価格の強い影響を受けるため、総じて脆弱であること、カリブ地域の東端に位置することから時折発生するハリケーンの被害を真っ先に受け(ハリケーンは大西洋上で発生し、カリブ海に侵入する)、安定した収穫を得られない年があるため、国家収入を支える産業としてはいささか心もとないこと、そして何より植民地時代の奴隷労働と密接に関わっているため国民感情として抵抗があることを理由に、現在は縮小されていく傾向にあります。
人種構成:アフリカ系黒人90% ヨーロッパ系白人4% ムラート(黒人と白人の混血)3%
南アジア系(インド系とパキスタン系が大半)1% 少数の中国系、アラブ系など。